月例会 2022年

八起会 12月例会(2022/12/17)「辻騎志さんの倒産と再起の体験談」

今回の八起会は、「倒産と再起の体験談」第4弾、自分と周囲を幸せにする力研究所・辻騎志(きよし)さんに講演していただきました。(下記をクリックすると、詳細が確認できます)

辻さんのプロフィール
自分と周囲を幸せにする力研究所

小学校3年生で父親から「社長を継げ、そのためにリーダーになれ」と言われ、その言葉のままに、様々なリーダーを経験、中学高校で剣道部の部長、大学では華道部と新聞部の部長となる。

「リーダーシップ、カウンセリング、創造性開発」に、3000万円の自己投資を行う。本も数千冊読み、多数のセミナーに参加。企業研修の会社に入社し、25歳で講師デビューするも、父親に呼び戻され、父親の経営する業務用の調理器具販売会社に常務として着任。

会社は、社員50名、年商は8億まで拡大したものの、近隣に強い競合ができたことと、ネット販売に顧客を奪われ、徐々に衰退してゆく。

倒産は、2010年、49歳の時。債権者集会には、頭を丸め、誠意をもって臨んだという。

辻さんは、倒産の原因を次のように語られます。

「父親と対立関係になり、二人のボスがいる状態にしてしまった。」「自分の事業を好きになれなかった。社員と心が通じなかった。孤軍奮闘だった。腹心の部下、ナンバーツーが作れなかった。」

この反省を活かし、現在は「後継者・後継社長のスーパーサポーター」として、同じ問題を抱える会社の指導で大きな成果を上げておられます。

「父親である社長を支えると同時に、社員の信頼を勝ち取ってゆく。そうしてこそ、事業継承は成功する。」

今回は、倒産の経験はもちろんのこと、後継者問題解決のために具体的にどのようにすべきかも語っていただきました。辻様の許可を得ましたので、以下、動画も公開いたします。

当日、辻さんより配布された「経営理念を自分ごとにする.PDF」 ← クリックすると、ダウンロードできます。

 

 

倒産概況と野口会長の講演録より

 

 

 

八起会 11月例会(2022/11/15)「経営座談会/夜逃げ詐欺とお人好し」

今回の八起会は、飲食OKで楽しみながら会話する経営座談会。テーマは「夜逃げ詐欺とお人好し」。

ユーチューブ動画「【衝撃の結末】夜逃け詐欺男・斎藤ついに逮捕 / 不動産投資の楽待」を視聴し、ご参加いただいた皆さまと議論を進めてゆきました。

 

 

野口会長曰く「お人好しは経営者に向かない」。「倒産する社長の共通10項目」の中の1つにも「お人好し(頼まれたらノーとは言えない)」が掲げられています。

お人好しがなぜダメなのかと言えば、人を簡単に信じてしまうので、騙されやすいから。経営においては「騙したほうが悪い」が通用しません。社員やその家族に責任を持つ立場ゆえに、それは甘えでしかありません。

誰の中にもある「お人好し」という甘えを克服し、詐欺にあわないこと。これを学んでゆきました。

動画の概要は、以下の通りです。

不動産オーナーのYUKIさんは、斎藤という男と出会う。斎藤はYUKIさんの所有するアパートの外壁を55万円で修理するといい、さらに「借金に困っていて死にたい」という斎藤に126万円を貸す。斎藤は数日で夜逃げし、YUKIさんは詐欺に会ったことを知る。

YUKIさんは、斎藤を追い、ついに大阪でリフォーム会社に就職している斎藤を見つける。斎藤は、給与の天引きで返すと約束するものの、三日後には再度の夜逃げ。さらに、務めていたリフォーム店から、400万円を持ち逃げしていた。

2年後、斎藤は警察に捕まる。その間に詐欺で稼いだ総額は、1億円を超える。詐欺にあった中には、失踪、うつ病、借金まみれ、家庭の崩壊、自殺した人もいたという。

その斎藤に刑務所で面会したYUKIさんは、手紙も出せない斎藤に1万円を手渡す。さらに出所後は、自分のアパートに住まわせ、更生させるというが・・・


皆様のご意見は、次の通りです。

● YUKIさんは、斎藤依存症。しゃぶりつくされるのでは。YUKIさんがお坊さんならいいが・・・商売が違う。

● 「世の中には、こんなお人好しがいるのだ」と思った。身分証もなく、お金を貸すとは信じられない。

● 元銀行員だか、こういう現場があることは、初めて知りました。

● 母親が騙され、1億円の連帯保証人にされた。すべての土地を売ったが足りずに、独立するしかなかった。その結果、成功を手に収めることもできたので、今は騙した男に感謝している。

● 父の経営時代、同じような人間がいた。人当たりがよく、頭がいい。動画と同じような手法で持ち逃げされた。父がお人好しだったのだと思う。

● 「困っている人がいれば、助けたい」というYUKIさんの気持ちはわかる。自分に欲があるから、騙される。自分にも問題がある。

● その後、斎藤がどうなったのか気になる。自分も同じように保証人なしで人を雇ったが、最初はよく働き、その後、仕事をしなくなった。

 

動画は、倒産概況と野口会長の講演録より

 

 

 

八起会 10月例会(2022/10/15)「倒産を防げ! お助けマン参上」に学ぶ

1987年、八起会9年目の時機で、会員は500名と八起会最盛期の時代に、テレビ番組「ホップステップ87」に野口誠一会長が出演されました。この会に名付けられたサブタイトルが、「倒産を防げ! お助けマン参上」です。

バブルの最盛期であり、現在とは真逆な「円高不況」の時代。

輸出産業である「ピアノ」業界は崩壊の危機に。ピアノ業界専門の塗装業者であるA社は、取引先の7割が倒産、不渡り手形は4000万円に。

地元の商工会に相談することで、支援を取付け、社員を1/3の6名に減ずることで、事業継続につながる。今後は、ピアノ業界以外の塗装も請け負って生き残ってゆくという。

野口会長は「この人は素直な人。他人に相談できたから、倒産せずに済んだ。私たちの仲間は、ワンマンで他人に相談できないから潰れたのです。」

「円高は、倒産要因の1つではあるが、真の『原因』ではない。景気が良くても倒産はあった。社長が自分自身に問題があったと気付くこと。他人のせいにしても良くならない。」とコメントされました。

動画は、倒産概況と野口会長の講演録より

 

 

 

八起会 9月例会(2022/9/17) 「八起会を支え続けた堅谷さんを偲ぶ会」

先日8月22日に、八起会を長年に渡り支え続けられた「堅谷政男」さんが、お亡くなりになられました。

堅谷さんに対する野口誠一会長の信頼は厚く、総会や忘年会など、重要な行事において常に司会を任命されておられました。野口会長が病気に倒れられ、入院が長引いて主催できなくなった2016年1月度例会においても、急遽代理を務められ、滞りなくその責務を果たされています。

堅谷さんは、1936年岩手県に生まれ、中学卒業後すぐに大工見習となるものの、向学心は厚く、仕事をしながら、定時制高校を卒業。昭和40年に堅谷工務店を創業、さらに昭和58年にはダスキンユーズを創立。

順調に業績を伸ばすも、工務店は後継者であった義弟の病気により、存続を断念。顧客に迷惑をかけないため、10年間を掛けて解散・廃業する。しかし、もう1つの事業であるダスキンのFCは、女性社員が自ら手を挙げて引き継ぐことに・・・

今回は、堅谷さんの自分史を編集された方山さんに司会をお願いし、その人生を会員と共に、ご長男の誠さんにも語っていただきました。

 

 

 

八起会 8月例会(2022/8/20) 「ブログ・野口 誠一に学ぶ①」

物流ウィークリーHPに記載された「ブログ・野口 誠一」。

2004年1月1日にスタートしたこの企画は、2013年2月18日までの9年間、計400回にもおよぶ大連載となりました。そこには、野口会長の経験、倒産の実態、倒産体験などが掲載されています。特に、倒産体験は極めてリアルであり、多くの学びがそこに存します。

今回は、倒産、夜逃げ、うつ病。そして再起を果たした「Nさんの体験記」を発表しました。

父親の急逝により、28歳でタイル製造会社の二代目社長に就任したNさんは、会社の経営状況を知り愕然とする。1億8千万円の借金を、融通手形と三重帳簿で回していた。それでも何とか7年間、経営を継続するが、公害問題を起こし、工場は閉鎖。倒産、そして夜逃げ。しかし、債権者の一人に見つかり、2年間タコ部屋で働き詰めに・・・

内容は、以下の「ブログ・野口誠一」より。(クリックすると、該当HPに移動します)

第137回:夜逃げは世逃げ
第138回:公害が倒産に拍車
第139回:失敗した夜逃げ
第140回:子供達から絶縁状
第141回:人間関係からの孤立
第142回:心を晴らした一言
第143回:警備会社を立ち上げる

 

 

 

「倒産概況」と、野口会長の講演

 

 

 

八起会 7月例会(2022/7/16) 「中小企業活性化パッケージ」を学ぶ

7月の月例会は、倒産でも破産しない! 政府本気の廃業と再チャレンジの支援「中小企業活性化パッケージ」を学びました。

講演内容のポイントは以下の通りです。

● コロナ融資の継続・延長と、その問題点。

● 収益力改善と、強化された事業再生。

● 個人破産の回避、廃業の支援、廃業後の再チャレンジ支援。

全編に渡り、動画で公開しておりますので、以下をご覧ください。

 

 

「倒産概況」と、野口会長の講演

 

 

 

八起会 6月例会(2022/6/18) 「吉田有さんの倒産と再起の体験談」

6月の月例会は「倒産と再起の体験談」第3弾として、6/18(土)18:00から、ZENトレプレナー研究所代表の「吉田有(たもつ)さん」に講演いただきました。

● 吉田さんは昭和28年生まれ、現在69才。成蹊大学の経済学部を卒業し、アラスカパルプに入社。東京で3年間、アラスカで5年間務めた後、29歳の時に退社する。

● 義父の会社を任される。1984年 日本に帰り、義父が買収した高級婦人服の「アルタモード」に入社。入社後数年間は迷いがあったが、4年目以降、吉田さんが事実上の経営者として活躍。バブル景気で高級婦人服の需要も上がり、売上15億円・社員40名と、当初の2倍に伸した。

● 業績悪化と社長就任。1995年の神戸の阪神大震災以降、徐々に高級な服が売れなくなっていった。さらに、バブルの崩壊が追い打ちをかける。2000年、正式に社長就任するものの、すぐに主要顧客2社が倒産してしまう。

● 2003年、倒産。最も苦しんだのは、倒産前の一年間。銀行・下請けは頑張れというが、先行きがまったく見えない状態。弁護士とも話しつつ、倒産一か月前に判断して覚悟が決まった。

● 一年間の総括から、再起の道へ。倒産後の一年間は、過去の総括。リハビリの期間でもあった。その後、素晴らしい仲間との出会いから、劇的な再起の道へ・・・

● 吉田さんを支えた「ZEN」。今回は、吉田さんの事業の成功から挫折、倒産のお話に加え、吉田さんの再起を支えた「ZEN」に関してもお話しいただきました。

ZENトレプレナー研究所:https://www.zentre.net/

以下動画は、倒産概況のみです。

 

 

 

八起会 5月例会(2022/5/22) サスティナビリティ経営を学ぶ

サスティナビリティとは「持続可能性」のこと。近年多くの企業がこの言葉を使い、様々な活動を行っていますが、その本質とは一体どのようなものなのか。

「八起会40周年動画」を作成いただいたハレの日製作所の土屋社長は、サスティナビリティ経営のコンサルタントでもあります。「サスティナビリティ経営は、単にSDGsだけではないんですよ」と言われる土屋社長に、「サスティナビリティ経営」の本質を講演していただきました。

ハレの日製作所、サステナビリティ宣言:https://sdgs.hare-no-hi.co.jp/

以下、今回は会員の方山さんによるFaceBookの投稿を引用させていただきます。

【「サスティナビリティ経営を学ぶ」を振り返って】

今日の八起会でのご講演「サスティナビリティ経営を学ぶ」は、企業経営者としても色々なことを考えさせられる良い機会だったと感じています。改めまして、土屋さんおつかれさまでした�

・サプライチェーンも対象であり、大企業だけの話ではない
・中小企業は「リスク管理」から取り組もう
・すべてを一度に考える必要はなく、まずは「できることから始めよう」

今月の倒産概況と野口誠一会長の講演より

 

 

八起会 4月例会(2022/4/16) 飲みながら語る経営座談会

「飲みながら今を語る、経営座談会」として、「戦争、コロナ、地震、PCウイルス。今、何を危機と感じますか?影響は? 対処は?」に関して、皆さんのご意見をいただきました。以下、抜粋してお伝えいたします。

● まったく違う価値観が必要な時代に。戦争の問題は、4~5年で解決しない。

● 戦争に見える「西側の集団ヒステリー」、漁夫の利を得ているのは、アメリカ。

● 小さな変化で、会社は大きな影響を受ける。任天堂は3年仕事がなくても食べられる。

● 自分の事は、自分で守る。自分で考える。情報のとり方は、TVのみではダメ。

● 危機と危機感をわけて考える。地震は怖い、日本では当然ありえる。対策たてられる。

● 深く考えない。その時に合わせて対応する。

● メールで偽アマゾンに引っかかる。台湾事務所とのネット中継がうまくゆかないことも。

● 自分が戦場におかれていると不倒会で自覚。社員を雇って経営する能力がないという危機感。

● コロナ危機が原因と思われる、合成樹脂不足、半導体不足。

 

今月の倒産概況

 

野口誠一会長、講演録より

 

ウクライナ・ロシア戦争の影響(東京商工リサーチ調べより)

 

八起会 3月例会(2022/3/19) 倒産と再起の体験談② 荻野一美さん

「倒産と再起の体験談」第二弾として、プラチナ社会推進プロジェクト代表の「荻野一美さん」に講演いただきました。

荻野さんは、1964年生まれの58才。高校を卒業後、務めた建築会社にて、上場企業のアパート建築を請け負う仕事に抜擢され、この仕事を成功させる。

上場企業との繋りと仕事ぶりに感心した下請業者から「我社の社長になってほしい」と懇願され、転職。しかし、上場企業との仕事が軌道に乗った途端、裏切られ会社を追い出される。

しかたなく、株式会社OGINOを平成16年に設立、アパートの新築と営繕をメイン事業として行う。業績は順調伸び、四国全域、広島県、山口県の一部まで広げ、最盛期は売上6億円に達した。

順調に業績を伸ばしてきた、荻野さんに「詐欺まがいの3つのトラブル」が襲い掛かる。

荻野さんは、今現在も債権者集会を控えるなど「倒産の真っ最中」で、一時期は死を望むほどの苦しみの中にいたという。

その荻野さんは現時点で早くも再起を目指し、「プラチナ社会推進プロジェクト」の代表として、政治家への提言を行うなど様々な活躍をされている。

「3つのトラブル」とは何か。また、荻野さんの心を救い、支えたものは何であったのか。

動画で公開しておりますので、ご覧ください。

 

 

八起会 2月例会(2022/2/19) 七回忌 お墓参りと、野口会長講演会

2016年2月18日に野口会長が亡くなられ、今年は七回忌を迎えました。

毎年恒例となっているお墓参りを、日暮里駅近くの本行寺にて14時から行いましたが、コロナ過の中で7名の会員が参加してくださいました。

 

18時からは、通常通りZOOMを使用した月例会を行いました。

今回は、平成12年の野口会長の講演を皆で観て、感想を述べました。

皆様の感想は、以下の通りです。

● この時代の野口会長講演は、もっとも充実されていたように思う。倒産の原因は「甘さ、甘さ、甘さ」と言われていたのが、心に残った。

● 自分も同じように「経営は心にある」と50年言ってきたが、経営者の苦しみを味わっていない。会長は、実体験の世界で語っているので、説得力が全く違う。

● 他人を恨んでいることで、自分を甘えさせていたが、それが間違いと気づいた。二度と甘えない。早起きを実践して一生懸命に仕事をしてゆきたい。

● 会長の事は、ガイアの夜明けではじめて見た。会長のお話は、会社の経営が傾いたときにこそ、身に染みる。なんとか会社を持ち直して頑張りたい。

● コンサルをしているが、社長は人の話が聞けない種族。「素直」というのは本当に必要なことだと思う。トップの資質は「わかったら変えられること」、これにも大きな感銘を受けた。

● 「明日の事で苦しむ」なら、ストレスは溜まらないと感じた。「昨日の事で苦しむ」ことはやめて、「人相が良くなる」ように、未来にむけて頑張りたい。

● 野口会長の本をずっと読んできた。今日の講演もすばらしい。何度も観ないといけないと思った。お金は足りていないが、心と体は健康。変な心を持つと顔に出るから、正しく保ちたい。

● 自分も「最後は心や気合」という人生観。不動産業でバブル時代は地獄もみた。運転手付きで仕事をしてきたが、一度に縮小して生き残った。レベルを下げれば生き残ることができる。

※ 野口会長の講演は、本HPの「野口誠一会長」ページでご覧いただけます。

 

八起会 2022年度 総会資料

コロナ過ゆえ、本年も世話人によるFaceBookグループにより、総会に代わり、承認をいただきました。

その際の資料は、以下となります。今後、総会資料も基本的に公開させていただく所存です。

2022年度 総会資料 (2021年度 会計報告を含む)

 

八起会 1月例会(2022/1/15) 「大本佳典さんの倒産と再起の体験談」

第一回「倒産と再起の体験談」を行いました。

大本佳典さんは、1965年生まれ。25歳の時にリース会社を退職、父親が経営する札幌のタクシー会社に入社。ドライバーを経て、人事労務・経理を担当の後、専務取締役・総務部長に就任。

しかし、この会社は入社して21年目、46才の時に倒産してしまう。

原因は、元経理担当上司の8億円にも及ぶ横領で、その事件後に経営に参加し、銀行借入の保証人になっていた大本さんは、1億6000万円もの負債を追ってしまい、マイホームも手放すことに。

再起をかけて、経営コンサルに転身するものの、顧客ゼロからの出発でした。
仕事がまったくなく、毎月、通帳残高が減っていく。

心の支えは「もう2度と失敗したくない、かならず成功してやる」という執念だけ。

そんな大本さんですが、ある勉強会に参加したことがキッカケになり、3年間で毎年100本超の講習会の注文を受け、「北海道で No.1 のセミナー講師ですよね」と商工会議所の経営指導員から言われるまでになられました。

大本さんの倒産経験と、再起の道のり。

加えて、セミナー講師として成功するための体験も語っていただけました。

経営者やコンサルタントの方など、多くの方に参考になるのではないかと思います。